たんじょうび絵本を考える
毎回その絵本のテーマによって、どうしたら子供や親子で楽しんでもらえるのか?何が最適な作り方なのか考えながら、いろいろな作り方を試行錯誤しています。
今回はプクムクが制作したKindle絵本のたんじょうび絵本の作り方についてご紹介。
この絵本は1〜12月まで、それぞれ誕生日月にプレゼントする絵本をテーマに考えたました。
AmazonのKindleで絵本として制作販売しています。
この誕生月絵本がどのように考えて作られているのか、制作過程を順番に書いていきたいと思います。
1、テーマを書き出してみる
まず、いきなり絵本のイラストやキャラクターを考えるのではなく、テーマを書き出します、なぜかというと土台作りをしっかりすることで、1〜12月まで一貫したストーリー構成がブレることなくできるからです。
上記のように分かりやすくテーマを書き出す事でそこから派生する重要なキーワードがとても明確になります。
2、キャラクターを考える
テーマを書き出した事でキャラクター作りも考えやすくなりました。
1〜12月までのキャラクターの考え方は、誕生石や誕生花、イベント、性格、季節感など総合的に判断して犬にするか、ネコにするか、果物?などなどキャラクターのモチーフを決めていきます。
3、絵本を表にしてみる
キャラクターが出来上がったら表を作ってみます。
一覧表には左から誕生月、キャラクター、絵本のテーマカラー、性格、おおまかなストーリー、誕生花、誕生石などの言葉、誕生月にあるイベント、補足はこういう設定がいいなどの注釈、など入れていきます。
毎回絵本を表にしているのではなく、今回は1〜12月の誕生月でトータルでの統一感が必要になってくるので、表を作るのです。このようにその時に応じた作り方をいつも思案しているのです。
表にしたことで、性格、誕生月、誕生花、イベントなど面白いほどスッキリ見渡す事が出来ます。この作業がのちのちストーリーに深みを与えてくれます。
4、絵本の流れを考えてみる
まず流れとして以下の通りトータルの起承転結を作っていきます。
(1)起承転結のシーンは明確に決めておく
まずトータルの話の流れの整合性を保つために起承転結をしっかり考えましょう、ストーリーを考えるにあたって先程作った表計算をみましょう。
表にする事で各誕生月のキャラクターの性格や季節感、など関連するキーワードが手に取るように分かります、ここで表が生きてくるのです。
テーマや表を作る事の重要性
なんで表やテーマを書いたり回りくどい事するんだとか最初は思うかもしれません、すこし面倒かもしれませんが、絵本を描く前にテーマを書き出したり、表を作ったりする作業の重要性がここで分かってくるのです。家を建てるために基礎になる土台をしっかりと作り上げるような気持ちで、この重要な作業を行っていきます。
(2)起承転結の間の流れを考えて構成
つぎに起承転結の間の話を考えていきます。起承転結がしっかりと作られていることが前提なので、その間を肉付けするように話を構成していきます。
偶然や自由な発想を大切にする
ここまで表やテーマでキーワードを抽出して論理的に作ってきたので、一見矛盾するように思うかもしれません、データが重要な専門性の高い絵本なら最初から最後まで理詰めで制作しますが、この絵本の場合、全てが論理的に理詰めで作ると、思わぬ発想や面白さが大きく失われてしまいます。
ここは偶然にまかせて自由な発想やあっと驚く話を盛り込んでいこうと思います。しかし自由な発想といっても起承転結の山の間にいかに繋がっていくか、そしてクライマックスに持っていくかが重要な見せ所になります。個人的には起承転結の穴埋め問題みたいでちょっと楽しい作業です。
5、もし途中で分からなくなってしまったら
キーワードや表を作り土台をしっかりしたにもかかわらず、起承転結の間が繋がらなくてつまづいてしまったり、テーマが見えづらくなって立ち止まってしまった場合。
いちばん大事なことは自分のためではなく、ターゲット層であるこの絵本を読んでくれる子供や親子がどんなことが描いてあったら喜んでくれるだろうか?どうしたら一番ハッピーになれるか、そこに立ち返って考えるよう心掛けています。
pukumukuのおたんじょうび絵本1~12月まで、親子で一緒に、お子さんのプレゼントなどいかがでしょうか。みなさまにpukumukuの絵の力が届きますように!
イラストレーター
キャラクターデザイナー
プクムク/pukumuku
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