電子書籍絵本と表紙の色
個人で仕事の合間に電子書籍絵本を作りはじめて約2年。リリースした絵本は80冊を超えた。そこで電子書籍絵本の売上を上位から並べていったら表紙の色で購入や見てくれる頻度が違っていたので、気がついたことを少し振り返ってみる。
制作した絵本が80冊を越えた
ストーリーのある絵本、知育や発見の絵本、など仕事の合間に時間があれば絵本を作り続け約2年で80冊を越えた。だいたい1週間から10日で1冊の絵本をリリースしてきた計算になる。天体や科学、知育の本は間違ったことがないように科学館や博物館、図書館で調べてきたり、ストーリーのある絵本はテキストメモなどにキーワードを書き出し、さらにマインドマップなどを使って言いたいこと、考えを起承転結で簡潔にまとめて書きだし絵本にまとめていった。
個人で絵本を作るのが楽しい
出版社で本を出すためには企画を出し、企画が通ってから制作、執筆するので、企画が通らなければ本を出版することはできないし、企画が通っても打ち合わせや編集者からのアドバイスや修正などもあり、完成までとても時間が掛かる。もちろん出版社での本の制作は編集者やデザイナーなど複数の人達で完成度の高い良いものを作り上げるチームワークでの作業もとても楽しいし、自分の発見出来なかったような客観的な意見も聞く事が出来るメリットもある。個人で電子書籍絵本を作るのは思い立ったらすぐにアイデアを形に出来る、一人だからこそすぐに行動に移せる事が良い点だ。
思いついたらすぐに形に出来るこのスピード感、個人で電子書籍絵本を作る事があまりに楽しいので日々スマホのメモに出したい本のアイデアやストーリーなどを何百と書きだし、必要に応じ図書館や科学館などで情報収集し、時には熱中しすぎて時間を忘れ徹夜で絵本を制作するなど、次々出したい絵本のテーマが溢れすぎるので、ほぼ仕事以外の全て時間を電子書籍絵本制作に費やしている。今度はどんなテイストで描いていこうかと2年経っても毎回ワクワクする。
表紙の色で売上が違う気がする
80冊を超えたのでリリースした電子書籍絵本を売上で並べて分布図を作ってみた所、表紙の色で売り上げが違うことに気がついた。KDP(Kindleダイレクトパブリッシング)の管理画面ではどの絵本が何冊販売されたかと、どの絵本が何ページ読まれたか既読ページ数、KENP (Kindle Edition Normalized Pages) を確認することができる。既読ページ、販売合わせて表紙を分類してみると表紙の色によって電子書籍を既読している頻度が違うことが分かる。
暖色ー寒色の順に売れる
今までの売り上げ、既読ページ数を見ながら私の電子書籍絵本の場合ではあるが、オレンジや黄色など暖色の表紙の電子書籍絵本が売り上げ、既読ページ数、共に多い事に気がついた。また寒色では淡い水色より彩度の高い水色や濃い青の方が売り上げ、既読ページ数が多い。スマホやタブレットなどから購入するのであれば当然視認性の高い色彩、メリハリのある配色の方が良いのだろうが、表紙が暖色のほうが多く読まれているのはなぜなんだろうか。
暖色系の表紙
色彩心理でオレンジや黄色など暖色は陽気で楽しい気持ちにさせたり、前向きな気持ちにさせる色だ、もしかしたら心理的に笑顔や楽しい気持ちを求めて絵本を手に取ってくれているのかもしれない。
寒色系の表紙
また暖色の次に読まれている寒色では淡い色より彩度の高い水色や青の方が既読ページ数が多いのも、濃い青などの色彩心理はリラックスや平安、安心感、落ち着きといった印象を彩度が高いぶん、より強調させてくれる色だ、もしかしたら心穏やかな気持ちリラックスした気持ちを心理的に求めて絵本を手に取ってくれているのかもしれない。
より色彩心理などを考え配色
まだ電子書籍絵本を作りはじめて2年での結果なので、今後もリリースしていけばまた変わるのかもしれないし、時代の変化などで好まれる配色は変わってくるのかもしれないが、現状では絵本の表紙が暖色ー寒色の順に売れている。
実際の書店の棚に書籍が並んでいるのと違って、電子書籍絵本は表紙のインパクトや視認性などの良し悪しで、そのカテゴリの中から見てもらえるか決定的な差が出てしまう、だからこそ表紙の色は色彩心理などを考えて配色を今まで以上に綿密に考えていこうと思った。
これからも電子書籍絵本を自由に描きながらも配色に至るまで工夫して作って行こう。
イラストレーター
キャラクターデザイナー
プクムク/pukumuku
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