日本の色・一斤染（いっこんぞめ）

日本の色・一斤染（いっこんぞめ）退紅（あらぞめ）

電子書籍絵本やイラストを作るときに絵の印象を位置付けるために色彩心理に合う色を配色してきているが、日本には実に多くの色と色の名前があるので伝統色について調べてみることにした。今回は一斤染（いっこんぞめ）退紅（あらぞめ）

一斤染（いっこんぞめ）

一斤染（いっこんぞめとは）薄い紅色のバリエーションの１つで、一斤染の斤とは重さの単位の事で、ごく少量の紅で染めた事からこの色名が付いた。平安時代の日本では紅色の原料である紅花は大変高価であり、当時身分（冠位）によって身に付けられる衣の色が決まっていて、冠位が六位は浅緑、浅緑が五位は紅と定められていて、それだけ貴重な紅染めは選ばれた人だけが身につけることが許される色でした。高貴な人のみが身に付けられるのが紅色、そのような紅を身につけることが許されない人にとっては少量の紅花で染色が可能な薄い紅色、そして彩度、明度の違いで様々な薄い紅色のバリエーションが出てきて、その１つが一斤染でした。紅色を身につけることのできない身分にとっては赤い色に大変な憧れがあったことが想像できますね。

退紅（あらぞめ）

退紅（あらぞめ）も一斤染と同様に薄い紅色のバリエーションの１つで、紅色が色褪せたような色調からこの色名になったそうだ。この色も紅を身につけることが許されない人にとっては少量の紅花で染色が可能な薄い紅色、そして彩度、明度の違いで様々な薄い紅色のバリエーションが出てきて、その１つが退紅です。当時の人の紅色の憧れが伺えますね。

イラストレーター
キャラクターデザイナー
プクムク/pukumuku

pukumuku絵本はいろんなテーマで描いています

みなさんは子供のころ読んだ絵本を覚えているでしょうか？私は子供のころに読んだ絵本から沢山の事を学びました。子供のころは何故？何？など沢山の知識欲や好奇心がいっぱいです。なぜ空は青いの？星が動くの？なんで虫は幼虫、サナギ、成虫になるの？いろんな動物の鳴き声や生き物のウンチの形、世界中のあいさつや風習、なんで？これはなに？そんな様々な何故？何？に応えてくれたり、素敵なファンタジーや空想の世界につれていってくれたのも小さな頃に読んだ絵本でした。それは私が大人になった今でも絵本から得た沢山の知恵や知識は生き続けています。そしてこれから子供達の進む先に私の絵本で、新しい世代の子供達へ知恵や知識のバトンを繋ぎたい、そんな想いで描いています。

pukumukuの絵本が世界中の子供たちの心にとどまり続ける事を願っています。

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