電子出版のシンポジウム
仕事でのイラストやキャラクターデザインの仕事とは別に、時間さえあれば個人でAmazonKindleの電子書籍絵本を制作している。電子書籍絵本販売を始めてから1年半で60冊、だいたい毎週リリースしていることになる。よくこれだけ作ったものだ。もし、これが仕事でやっていたら、とてもじゃないが時間と予算に見合わず制作することもなかっただろう。しかし仕事での依頼でもなく個人で何者にも縛られず自由に描けるから心からこそ、昼夜問わず四六時中、時間さえあれば楽しく制作している。毎日メモ帳に簡単なラフやアイデアを書きとめ、つぎはこんな絵本作ろう、こんな仕組みを入れてみようなど作りたい絵本がどんどんあふれてくるのだ。今までネットなどで調べながら独学で電子書籍絵本をリリースしてきたが、電子出版の現状ってどうなんだろうか?そう思い調べたらちょうど良さそうなシンポジウムがあったので行ってみる事にした。
場所は大正大学、表現学部、表現文化学科、三号館表現ゼミ。第三回出版・編集コース公開シンポジウム「脱出版社時代の出版・マンガ編」入場無料。
絵本がテーマではないが、脱出版社時代ということで電子出版、マンガ分野がテーマのシンポジウムであり、出版界が取り巻く状況やデジタルとインターネットの分野にスポットをあてているようなので、私が作っている電子書籍絵本に何かヒントや得るものがあるのではないかと思っていってみることにした。
大正大学正門
板橋駅から降りて大正大学まで徒歩10分程、大正大学正門に到着。凱旋門みたいだ。
大正大学は1925年(大正14年)に創設された大学とのこと、とても歴史のある大学だ。
学内マップが3Dになっていてなかなか分かりやすい。
校内に不思議な建物があった。調べてみたら仏教施設「すがも鴨台観音堂(すがもおうだいかんのんどう)」二重螺旋構造になっていることから巻貝のサザエに例えて「鴨台さざえ堂」とも呼んでいるそうだ。中の壁面には般若心経や梵字が書かれていて、最上階には鴨台観音が安置されている。また下りの階段には千住博作の「滝」色とりどりの色滝が描かれていて素敵な空間だった。すがも鴨台観音堂の中は撮影禁止。
すがも鴨台観音堂の横にかわいいタコのオブジェがあった。オクトパスとのことで受験合格祈願のオブジェらしい。
すがも鴨台観音堂の前にある建物に学食「鴨台食堂(おうだいじきどう)」というのがあった。
学食にしては良い値段だと思って調べたら「鴨台食堂(おうだいじきどう)」はプリンスホテルが運営するレストランとのこと。他にも鴨台花壇カフェ。安く食べられる学食があるカフェテリア。南門けやき広場隣の第3学生食堂。などがあるらしい。
校内をいろいろ見て回っていたら開場時間も近くなったので三号館に向かう。入口にポスターが貼ってあった。
受付でパンフレット、資料等を受け取り、開場へ向かう。
シンポジウムパネリスト「鈴木みそ(すずきみそ)漫画家」、「中野晴行(なかのはるゆき)ノンフィクションライター、編集者、京都精華大学マンガ学部客員教授」、「中俣暁生(なかまたあきお)編集者、webサイト「マガジン航」編集発行人、大正大学出版・編集コース客員教授」
着席してしばらくすると続々と人が来た、大半が大正大学の学生のようだった。
シンポジウムが始まり、パネリストの自己紹介と出版や電子書籍の現状など中身の濃い内容だった。
心に残ったことを書き出してみた。
●出版社の書籍、雑誌は売り上げ減だが、電子書籍は売り上げは増えている。
●漫画家は売れる作家と売れない作家の差が極端に開くようになった。
●ネットの無料漫画はキャラクターなどの知名度を生かして知的財産を収益の柱にしてグッズやLINEスタンプなど二次使用にすることで収益を上げる。1巻無料で入口を広げ2巻以降は有料だから売り上げ増につながる。
●今の出版社の漫画の扱い方の1つとして版権を複数に展開することでマネタイズを図ることがよく行われているそう。
●売れない作家と売れる作家の差が開いているので売れる作家の収益でカバーしているのが出版社の現状。
●当面は紙と電子書籍が共存するだろう。
●無料漫画のマネタイズの向上
●新しい読者の取り込み
●電子書籍ならではの表現
●個人で電子書籍の作家として活動するには、Facebook、Twitter、InstagramなどSNSなどを活用することが重要。
個人で様々な展開ができる
私は電子書籍絵本で描いたキャラクターは思い入れがあるので、電子書籍だけではなく、同じキャラクターを企業と動画配信サービスに動く絵本として複数展開したり、LINEスタンプやドロップシッピングのTシャツにして販売するなど複数の展開をしている。またリリースしたものはTwitterなどSNSで告知しているので、基本的な展開は今回のパネリストの話していた1つのキャラクターに対して複数の展開を行うマネタイズ方法など、私は個人で行うので規模は小さいが出版社と同じだ。これからはネット環境さえあれば個人でプロモーションから制作、販売まで全て行うことが出来るベースがあるので、様々な展開が個人でなら迅速に、より自由に出来ることが強みなのではないかと思った。これからもより自由な表現を求め電子書籍絵本を作ろうと思いました。
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プクムク/pukumuku
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