紙粘土で人形を作る1

紙粘土、土人形を作る「アイキャッチ」
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福徳人形

先日、富山や金沢を旅行した時に土産物屋や資料館などで見た郷土玩具や民芸品の福徳とよばれる小さな土人形が気になっていた。犬とか金魚とか布袋様とかシンプルな作りと簡単な色彩で、どれもとてもかわいらしい。福徳人形を見ていたらシンプルな形と色彩の人形を紙粘土で作ってみたくなった。

福徳せんべい

福徳煎餅は金沢城の二の丸御殿が作られたときの祝賀用に考案された菓子で、金沢などでは現在も、お正月やおめでたい時用に今でも販売されていて、米俵や打ち出の小槌など縁起の良いの形で中が空洞のせんべいで、中に福徳とよばれる犬や布袋様などの縁起の良い人形が入っているのが特徴。明治以降この福徳せんべいを製造する業者が沢山あったが、現在は諸江屋という店が扱っているのみ。

福徳煎餅の人形とてもかわいいので年末に買ってみようと思う。

この福徳人形みたいなシンプルな配色とフォルムの人形を紙粘土で作る事にする。

紙粘土でいろいろな形を作る

紙粘土、土人形を作る「紙粘土で制作」

100均で買った紙粘土で、だるまの形などシンプルな形や、とくに何を作るか考えないで面白い形などいろんな形を少し紙粘土に水を含ませて柔らかくしながら手でコネコネして成形していく。久しぶりに使う紙粘土は感触が気持ちいいね。

爪楊枝にさす

紙粘土、土人形を作る「楊枝を刺して乾燥」

このあと彩色していくので、色が塗りやすいように下に爪楊枝を刺しておいた。これなら爪楊枝を持って色を塗るのでとても塗りやすい。

ジェッソで下地を作る

紙粘土、土人形を作る「ジェッソ」

ジェッソとは炭酸カルシウムとチタニウムホワイトの顔料が入っている、白色の下地塗りの塗料のこと。このジェッソを使うと絵具の発色や定着が良くなる効果がある。速乾性で乾燥時間は1〜2時間、完全乾燥は72時間。

ジェッソを紙皿に入れて水をほんの少し入れ紙粘土に塗っていきます。大きな面積は平筆で、細かい所は面相筆で隙間なくジェッソを塗っていく。

ジェッソを塗り終わったところ

紙粘土、土人形を作る「ジェッソを塗って乾燥」

ジェッソを塗り終わったらダンボールで作った簡易の乾燥させるための台に刺し、完全乾燥の72時間待つ。

アクリルガッシュ

紙粘土、土人形を作る「アクリルガッシュ、リキテックス」

アクリルガッシュは速乾性と耐水性で、綺麗な発色と均一に色を塗る事ができる絵の具。今回はベースカラーを赤にして、混色などせず、原色のままシンプルな配色を心掛ける。

水性塗料ヌーロ(nuro)

紙粘土、土人形を作る「金と銀」

郷土玩具や民芸品のようにちょっと縁起のよい色彩にするために金と銀も使ってみる。今回は水性塗料ヌーロ(nuro)という塗料を使ってみる事にした。この絵の具は木、鉄、紙、プラスチックまでいろいろな素材に塗ることができて、塗った後は耐水性になるそうだ。

赤色を塗る

紙粘土、土人形を作る「赤」

まずはベースカラーになる赤を塗る。最初にどんなキャラクターにするか完成形をイメージして赤を塗っていく。

黄色を塗る

紙粘土、土人形を作る「黄色」

赤が乾いたら黄色を塗る。ここも完成形をイメージしながら配色。

緑を塗る

紙粘土、土人形を作る「緑」

緑色を塗ると、このあたりから何を描こうとしているか明確になり、完成の形が見えてきた。

黒を塗る

紙粘土、土人形を作る「黒」

黒を塗ると全体の色が強くなって引き締まってくる。ここでほぼ完成に近いが、まだほかの色を入れていく。

金銀、紫などを塗っていく

紙粘土、土人形を作る「金色、その他の色」

全体のバランスを見ながら金銀、紫などを塗っていく。水性塗料ヌーロ(nuro)の金色や銀色は塗ったときはあまり目立たなかったが、乾いて来るに従って光沢が増して金銀が生きてきた。

こうして配色も終わり、楊枝を人形から抜いたら完成です。つぎは1点ずつ紹介していきます。

その2に続く

イラストレーター
キャラクターデザイナー
プクムク/pukumuku


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