仕事の売り込み用作品ファイル
イラストやキャラクターのタッチ見本として作品ファイル(ポートフォリオ)をプリントアウトして市販のクリアファイルに入れて売り込み先に渡しているが、最近はメールで仕事依頼やプレゼン依頼が多いのでpdfのデータを送る事が多い。今回、新規の仕事の打ち合わせで作品ファイルを渡す機会があったので久しぶりに過去の仕事などからイラストやキャラクターをピックアップして作品ファイルをつくった。
10ページくらいのクリアファイル
仕事依頼先に渡す作品ファイルはタッチが分かれば良い。あまり多すぎると相手の時間を割いてしまうので少ないページの中で見せるイラストの点数を厳選している。私は無印良品の10ページのクリアファイルが手頃なので購入してポートフォリオとして作っている。10ページのクリアファイルだと表1、表3、表4を除いて17点のイラストを印刷することになる。
表紙(表1)はプロフィール
表1にプロフィールを載せる。
仕事先に渡すプロフィールは過去にどんな仕事をしたのか、どんな分野が得意なのか見定める重要な文字要素となるのでクライアントにアピールできる経歴などを書くと良い。
名前
本名、あるいは作品を作る時に使っているペンネームなどを載せる
経歴
仕事歴や何か賞を受賞していたら受賞歴などを載せる。仕事歴は依頼先の求める仕事歴があればそういったものを載せておくとよい。(小説挿絵イラストの依頼主なら過去の小説挿絵イラストを描いた経歴など)もし経歴がなければ得意な分野などをプロフィールに書いて自己主張しておくと良いだろう。アピールする姿勢が重要。
連絡先、メール
これがないと仕事のやり取りが出来ない、住所やメールアドレス、携帯電話の番号、やLineなど自分で連絡の取りやすいものを連絡先として書いておこう。
ホームページ
紙に印刷した作品ファイルにホームページの長いURLが載っていても文字を打ち込んで見てもらうのはハードルが高い。QRコードや検索ワードを一緒に添えたほうが見てもらいやすい。
テーマを決める
統一感のあるテーマ作りが重要
作品ファイルに入れるイラストは好きなイラストを入れればいいという訳ではない。仕事の媒体や先方の求めている仕事に近いイラストやキャラクターなどを作品ファイルに入れる事によって仕事を依頼されやすくなる。ファッション雑誌や絵本雑誌、その会社のよく行う広告等の仕事などを吟味して仕事の媒体に合ったテーマを決め、それに沿ったイラストをピックアップして作品ファイルに入れると良いだろう。全体の印象が決めたテーマとして統一感が出るように心掛ける。
ファッション雑誌
大人向け、ギャル向け、中高生向け、育児、ママ友など雑誌や媒体によってテーマがあると思うので、それに合わせたイラストを選ぶ
絵本
絵本でも大人向けや子供向けなどその雑誌や出版社、会社の打ち出す媒体の傾向を考えてイラストをピックアップすると良い。
装丁、挿絵
装丁イラストは依頼された装丁家の過去の仕事をチェックしたり、依頼された出版社、会社の傾向を見ながらテーマを決めていくとよい。
カットイラスト
雑誌やニュースサイトなどに小さなイラストが必要になる事がある、たとえ小さくても一目で理解できることや、分かりやすさが要求される。出版社や依頼された会社の傾向を理解してテーマを決めると良い。
専門書や図解が多い媒体
学術、政治、HOWTOもの、専門書などはインフォグラフィックのような図解したわかりやすいイラストを求められる事が多い、そう言った場合はグラフと組合わせたイラストや、マインドマップのような図解されたイラストなどをテーマとして決めて作品ファイルに入れておくと良いだろう。
キャラクター
企業のキャラクター、キャラクター雑誌、キャラクター絵本など媒体によって違ってくる。依頼された会社の傾向を参考にしながらテーマを決めると良いだろう
その他
それ以外にもSNSの広告等イラストやネットショップのイラスト、アプリのイラスト、キャラクターなど様々な媒体があるので、その依頼された会社の事を理解しテーマを決めていくといいだろう。
表3を最後のページにする
感謝とコンセプト
表3をいつも最後のページにしている。表4が最後のページでもいいが、裏表紙にあたるので表4は白紙を入れるかワンポイントイラストかキャラクターを入れるくらいにしている、そのほうが裏表がはっきりするからだ。最後のページにはわざわざ時間を割いて見て頂いた感謝の気持ちを込めて、最後までご覧頂きありがとうございました。等の言葉を書いて今まで見てきた作品ファイルのコンセプトなどを書く。あとは表1のプロフィールにも書いたメールアドレスなどの連絡先をもう一度入れておくようにしている。このあたりは人によって違うと思うので、最後のページは自由に作ると良いと思う。
背表紙も作ると良い
仕事先で渡したクリアファイルは本棚などに入れてしまうと目立ちません。目立つように背表紙に作家名やワンポイントイラストなどを書いたものを貼っておくとよいだろう。プリントアウトできるシールがあるので、それを買って背表紙を作っている。
テーマをいくつか作ると便利
一度テーマを作っておけば依頼先によって、作品をいくつか入れ替えて印刷したりメールで送れば良いので、データは分かりやすく保存しておこう。作品ファイルをタッチ見本としてデータで送って欲しい等クライアントに言われた場合は作品ファイルをJPGなどのデータにしてPDFページにまとめて送れば良い。
安心して依頼できる
テーマによって作品ファイルを変える事で、その時に依頼主(クライアント)に一番求められているイラストを最大限提示する事が出来る。相手によって一つ一つイラストを変えていくのはとても大変な作業だが、好きなイラストだけを並べるよりも、こういった依頼された相手の事を大切に思う地道な作業こそ相手への信頼やイラストレーターへ仕事の依頼するときの安心感へと繋がっていくだろう。
イラストレーター
キャラクターデザイナー
プクムク/pukumuku
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